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排水桝の種類と役割と仕組み、掃除が必要なもの必要でないものの違い!

排水桝の種類と役割と仕組み、掃除が必要なもの必要でないものの違い! how to

排水桝種類役割排水桝の仕組みを、我が家の排水経路を参考にして図解で分かりやすく紹介します。

排水桝には、掃除が必要なものと掃除が必要でないものがあり、掃除や管理の方法が違います。

ご自身の家の排水桝はどのタイプなのか?を把握しておけば、管理がしやすくなります。
そして、排水桝の詰まりを予防する方法を紹介します。

排水桝の配置と排水経路

排水桝の説明は名称や説明が人によって違っていて分かりにくい部分があったので、自分なりに分かりやすくまとめてみました。

参考までに我が家の排水桝の配置排水経路を紹介します。

排水桝の配置と排水経路

排水桝の種類と構造と役割

排水桝の種類と構造

<排水桝の種類:上記画像>
トラップ桝:一定の水が溜まっているのが正常(※正確にいうと①の桝はトラップ桝ではないけど。)
インバート枡:乾いているのが正常
インバート枡:乾いているのが正常
インバート枡:乾いているのが正常

<排水桝の種類:役割別>

排水桝の種類を役割別にまとめました。
説明する人によって説明の仕方が違ったりしていたので、曖昧で明瞭な説明が難しいです。
大まかな役割別の区分けとしてみてください。

<「コンクリートの桝」と「塩ビ管の桝」>
古い家で使われている「コンクリートの桝」と、最近の家で使われている「塩ビ管の桝」だと見た目の雰囲気が違いますが役割は同じです。

「インバート枡」<乾いているのが正常> 役割:流す

インバート桝
インバート桝

インバート枡は、底面に排水路が作ってあるのが特徴です。
汚物が滑りながら通過するように溝がつけてあり、水が流れていない時は乾燥しています。
この枡は水が溜まっておらず、常に底面の排水路が見えているのが正常な状態です。

トイレ・洗面所・浴室の雑排水などに繋がっています。

インバート桝はトラップ桝と比べて詰まりが発生しにくい作りなのですが、節水型のトイレが繋がっている排水桝は詰まる可能性が高いので定期的に点検することをお勧めします。

「ため桝」<汚水が常に溜まっているのが正常> 役割:溜め+流す

ため桝の構造

ため桝は、汚水中の不純物を分離して溜めることができる構造のため底面に「泥だめ」を設けてあり、多少の汚水が溜まっているのが正常な姿です。
雨水桝や泥溜桝など様々な呼び名や種類がありますが、構造は同じみたいです。

※沈殿物が溜まって来たら掃除する必要があります。

「トラップ桝」<汚水が常に溜まっているのが正常>役割: 溜め+分離+流す

トラップ桝の構造
画像引用:台所のトラップますを掃除して、下水が詰まらないようにしましょう!

トラップ桝は、主にキッチン用の排水桝に採用されているもので、キッチンから出る油やゴミを分離する構造になっています。
クリーン桝ともいわれるみたいです。
※桝の中に汚物を溜めるためのカゴが仕掛けてある場合もあります。

ため桝との違いは、「汚れを沈殿させる+油分を分離する」という二つの役割を担う構造になっています。

左側の下向きエルボは汚水管から臭気が入ってくるのを防ぐ役割や、上に浮いている油と下に沈殿しているゴミや油の塊を排水に流さないように真ん中から汚水のみを吸い込める構造になっています。

<注意!>
キッチンの排水口の詰まりの原因のほとんどはこのトラップ桝です。
汚れを溜める構造なので、定期的に清掃しないといずれは汚れが沈殿して詰まってしまいます

放っておくと、汚れが沈殿し続けるので、メンテナンスが必ず必要になります。
特に、カゴが付いているタイプ(クリーン桝?)の方が汚れが溜まりやすいのようなので注意しましょう!

汚水にトラップ桝が採用されるかどうか?は地域によって違うみたいです。
以下のページで説明しています(ジャンプ)

「会所枡」<種類が色々ある>

会所枡は、主に洗濯や台所、洗面といった雑排水用の枡です。
洗濯機もお風呂も台所も洗面所も、様々な場所から流れてくる雑排水が一堂に会するため、「会所」枡と呼びます。

会所枡にもいくつか種類があり、
トラップ枡
インバート枡
などがあります。

実際にはインバート枡(汚水桝)=会所枡と捉えられることが多いようです。参考

家にある排水桝はほぼ「会所枡」で、その中に「インバート桝」「トラップ桝」があるという感じと考えればいいのかな?と思いました。

排水桝の種類の名称は曖昧で正確には理解できないけれど…

大事なのは「仕組みと正常な状態を把握していること」です。
桝の役割や必要なメンテナンス方法を把握しておきましょう!

キッチンの排水桝の形状は様々!

キッチンの排水桝には様々な形状があるみたいです。

我が家のキッチンの排水桝は通常のトラップ桝の形状にも、ため桝の形状にも該当していない中途半端な形状をしているので、正確に何に当てはまるのかが不明なのですが…キッチンに繋がる排水桝なので、トラップ桝ではないのか?と思いましたが、下に汚水が溜まるようになっているのみで油は分離させないので、「浅いため桝」と言ったほうがいいのかもかもしれません。

我が家のトラップ桝の構造
正確に言うと「ため桝」なのかも?(謎)

この排水桝は汚物を沈殿させるための窪みが非常に浅く、汚れをほとんどため込まずにそのまま流れるようになっているので、トラップ桝とは違って汚れが溜まりにくいのだと思います。
沈殿物をほとんど溜めずに流す構造になっているので、30年間掃除しなくても詰まらずに済んでいました!

窪みがある故に「トラップ桝」なのか?「ため桝」なのか?と混乱しましたが、おそらくこれは「トラップ桝」でも「ため桝」でもなく、この浅い窪みはキッチンから間違って異物が流れてしまった時に直接流れて行かないための異物の避難場所みたいなものかもしれません。

掃除が必要なもの必要でないものの違いは?

排水桝には、掃除が必要なものと必ずしも掃除が必要でないものがあり、掃除や管理の方法が違います。

ご自身の家の排水桝はどのタイプなのか?を把握しておけば、管理がしやすくなります。

  • 掃除が必要:「トラップ桝(クリーン桝)」「ため桝」
    沈殿物があるから掃除が必要!
  • 掃除がいらない:「インバート桝」
    沈殿物がないので状態が良ければ掃除がいらない

主にキッチンの排水に採用されている「トラップ桝」は沈殿物があるので掃除が必要です。
沈殿物がない「インバート桝」は異常がなければ掃除は必要でない事が多いです。

どの排水桝であっても、状態によっては掃除が必要になるので定期的な点検は必ずしておきましょう!

掃除が必要と言われる「トラップ桝」でも使い方によっては必要がないかも?

おそらくトラップ桝」はその形状によってメンテナンスの重要度が変わるのでは?と思います。
トラップ桝は、元々汚物を溜める目的でそのような構造になっているので、当然油や沈殿物が溜まって詰まりやすい構造になっています。カゴが付いているタイプの方がより汚物が溜まりやすいようです。

しかし、一見「トラップ桝」や「ため桝」のように窪みがあっても、我が家のように窪みの深さが浅く、沈殿物がとどまりにくい構造の場合は掃除が必須ではないようです。

「ご自身の家の排水桝がどのような形状なのか?」を確認しておくと掃除が必要なのがどうか?がわかると思います。

そして、掃除が必要な「トラップ桝」であっても、「※1 ため水を一気に流す」という対策(ページの下方「排水桝の詰まり防止対策!」で紹介)を行えば、掃除の回数を減らす事が出来るかもしれません。
興味のある方は試してみてください。
少なくとも何もしていないよりは掃除が楽になるように思います。

※1 ため水を一気に流すという方法は、汚れが溜まっているとかえって詰まりの原因になるので、掃除した後で綺麗な状態を保つためにのみ行ってください。

「トラップ桝」は特定の地域のみで採用されている!

汚水にトラップ桝が採用されるかどうか?は地域によって違うみたいです。

前橋市では公共下水道、農業集落排水処理施設、住宅団地排水処理施設に接続した際に、台所からの排水を受ける枡に油脂分を取り除くための器具を設置していただいております。この台所トラップ枡は水道局で設置を指導しているもので、各ご家庭で油脂分を取り除くことで、下水道本管の詰まりを防止する目的があります。

引用:台所トラップ枡の清掃を行ってください(ご家庭で簡単にできます)/前橋市

上記の引用のように、台所の油が下水管に溜まることによる詰まりを防止する目的で自治体が設置を指導している場合や、合併浄化槽などを採用している場合にトラップ枡が使用される事が多いようです。

トラップ桝の説明に戻る(ジャンプ)

<トラップ桝>
かご付きトラップ桝設置例
トラップ桝の掃除
台所トラップ枡の清掃(ご家庭で簡単にできます)/前橋市

エルボについて

エルボとは、「肘のように曲がった塩ビ管」のことです。

エルボのついた排水桝

エルボ手ですっぽ抜くと外せるので、外すと掃除がしやすくなりますが、戻すときは必ず元の向きに戻してください。
※元の状態を忘れてしまった時の為に、排水桝を開けたらすぐに写真を撮って置くことをお勧めします。

の排水桝には
「穴がに向いているエルボ(キッチンの流し台の排水の出口)」
「穴がに向いているエルボ(庭の水道の排水の出口)」
の排水桝には
「穴が向きのエルボ(洗面台と洗濯機の排水の出口)」
があります。

穴の向きには意味がある!

の「上向きエルボ」は、「臭いや虫が入って来ないように、水で蓋をする意味で上を向いている」ので、間違えて下に向けて戻したら、臭いと虫が室内に入ってきてしまうので必ず穴を上向きにして戻しましょう。
何故変な方向に向いているのだろう?と不思議に思いましたが、よく考えられているのだなと感心しました。

の排水桝は、キッチンの流し台からの排水が下向きエルボから出てきていて、下にゴミが沈殿するような窪みがあります。
ゴミや油が流れていかないようにわざとゴミを沈殿させるために窪みを作っているようです。

エルボが下向きですが、キッチンの排水口には『防臭ワン』がかぶせてあり、それが臭いや虫を防ぐ役割をしています。
(※もしも、上向きエルボ+防臭ワンの組み合わせをしてしまうと「ダブルトラップ」という状態になって水の流れが悪くなってしまうので、この場合は下向きエルボが正解なのです。)

排水桝の詰まり防止対策!

排水桝を詰まらせないための対策

  • 排水桝の掃除点検を定期的にする
  • 排水口の流れに異常を感じたら排水桝に詰まりの原因やゴミが溜まっていないか確認して、詰まりの原因やゴミを取り除く

トラップ桝の沈殿物は、ため水を一気に流すと流れていきます!

排水桝の配置図と配管経路

上記画像のの排水桝にはキッチンからの排水が流れています。
「下向きエルボ」の真下には窪みがあり、常に水が溜まっていて汚物が沈殿しています。

その沈殿物は普通に水を流しても流れていかないのですが、シンクに溜めた水を一気に流したら、沈殿物が浮き上がって流れていきました。

なので、シンクに溜めた水(シンクの半分くらい?)を一気に流すことをこまめにやれば、沈殿物を最小限の状態に保つことが出来るので詰まりを予防できると思いました。

トラップ桝(クリーン桝)の汚れを防ぐ方法!

定期的に掃除が必要なのがトラップ桝の厄介なところなのですが、上記の「ため水を一気に流す」という対策を日常的に行っていれば、ゴミが蓄積しない状態を保てるので、掃除の回数を減らしたり、または掃除の必要がなくなるかもしれません。

「排水管の内部の汚れ」も流水では一部しか流せないのですが、「ため水を一気に流す」ことで、排水管の内部全体を洗い流すことができるので、「ため水を一気に流す」という対策はやっておいて損はありません!

溜め水を一気に流すという方法は、あくまでも排水桝を掃除した後の綺麗な状態を維持するという対策です。
汚物が溜まっている状態でやるとかえって詰まるかもしれませんので注意してくさい。

水を「無駄遣い」しない裏ワザ!

この「溜め水を一気に流す」という方法は水がもったいない!と思う方もいると思いますが、大丈夫です。
洗い物のついでに溜め水をすればいいのです!

<「溜め水を一気に流す」ときには、洗い物の排水を有効利用しよう!>

洗い物をする時に、流し台の排水口に栓をして(あるいは洗い桶に)流水を溜めながら洗って「ある程度水が溜まったら一気に流す」という方法を取れば、洗い物の排水を利用して溜め水を一気に流す事が出来るので、「溜め水を流す為だけに余分な水を使う」という、水の無駄遣いを避けられます。

<排水口に栓をする方法>

排水口に栓をする方法

ゴミ受け皿と排水口の蓋の間に蓋より大きいジップロックやビニール袋を挟むと栓をする事が出来ます。ジップロックの方が厚みがあってきつくはまるので水が抜けにくいです。

※ビニール袋は必ずゴミ受け皿の上に挟んでください。
ゴミ受け皿の下に挟むとビニール袋が排水口に流れてしまいます。

キッチンの排水桝(トラップ桝)の詰まりを日常的に予防する方法

  • 毎日溜め水を一気に流す。(洗い物の排水を有効利用する)
  • 油やゴミを流さない。
    必ずゴミ受けネットを使い、油が多い時は拭き取ってから洗う。
  • 油ものはお湯で洗う。
  • 油ものは必ず洗剤を使って洗う。
  • 油ものを先に洗う
    油ものを洗った後に他の洗いものをすると、ついでに排水管内に付いた油を洗い流せる。
  • 油汚れを溶かして流すために熱めのお湯(60度以下)を溜めて一気に流すのを時々やる。
  • 60度以上のお湯は排水管が痛むので、熱湯は流さない!
    ゆで汁などは溜め桶に一旦溜めておいて、冷ましてから流す。

トイレの排水桝の詰まりを予防する方法

  • 節水型のトイレは溶けにくいトイレットペーパーを使わない。
  • 節水型のトイレはで流す!(小で紙は流れない)
  • 節水型のトイレは紙を一度にたくさん流さずに、こまめに回数を多く流すようにする。
  • 節水型のトイレじゃない場合も紙を一度にたくさん流さない様に心掛ける。
  • 節水型のトイレは寝る前に、未使用の状態で3回以上流しておくといいかもしれません。

その他の排水桝の詰まりを予防する方法

洗面所、お風呂など

  • 洗面台・浴室の排水口にはゴミ受け皿を必ず設置する。
  • お風呂や洗面台は時々溜め水を一気に流す。
  • 洗剤、石鹼、口内洗浄剤など、何かを使用した後には、最後に綺麗な水を流して排水管の汚れを流すようにする。

庭の水道の場合

  • ゴミ受け皿を必ず付ける
  • 時々水をたくさん流して内部に溜まっている泥を流す
    排水桝までの距離が離れている場合は、1~2分間水を流しっぱなしにして排水管内を洗うようにする。

トイレの排水経路を確認する方法!
排水桝を自分で掃除する方法!

排水桝(排水詰まり)についてはこちらで詳しく説明しています

このページが皆さまの参考になれば幸いです。
メンテナンスと日々の心掛けで汚れや詰まりを防ぎましょう!

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